細かいルールの意図や解説
ルールの紹介自体は悪鬼流14期「相点棒の義」のルール紹介から。
14期「相点棒の義」において大きく根底となるのは実は「FIRST DRAGON」ルールのほうであり、親の河の1巡目に切られた牌がドラ表示牌として機能するというルール部分である。
このルールには隠れた難しさが詰まっており、今まで考えてきた「牌効率」というものがアテにならないという点がある。

親の配牌がこのような形だったとしたら、通常なら1萬や字牌などが候補に挙がるが、第1打がドラになるルールであればここは手が遅くなっても3筒のほうが打点は高くなるという。しかしこのあと引いてくる235筒などが全て裏目になる可能性もあるのだ。
しかも、1萬や字牌を切って自身が見えていない牌をドラにした場合、他家の打点が上がる可能性もある。特に字牌に関しては役牌をドラにする可能性もあり、自身で見えていない牌をドラにするのは躊躇してしまうわけだ。
また、このようなシステムから親の1打目から手牌がかなり推測できる。特に数牌の8あたりを1打目に選んでいる時などは通常の「捨て牌読み」すら機能しなくなる。序盤に切られた8なら9は通るだろうという理論は大きく崩れることになる。反対にドラの9を対子で持っている可能性があるという読みに繋がるわけで、もちろんこれを利用してただ不要牌の8を切っている可能性もあるのだ。
全体がマイナスとなる環境の中で自分だけがどう浮くか

もう一つの課題は「全体としてマイナスになる環境」である。
14期の順位点は1着+10、2着+0、3着-10、4着-20という点数であるため、全体として-20が記録として付けられる。参加者1人あたり-5という参加料を払っているという計算になる
対局中に置ける順位点チップというシステムが影響する。「ドラを含んだアガリ時にドラの枚数だけ好きな順位点チップを置く」というルールである。長期的に見れば自身が最終的に順位点チップを5枚以上獲得できていれば、それだけで参加者全体と差が付けられるというシステムだ。代表的なカードである《麟鳳・亀龍》はこの順位点チップをプラス1枚追加で置くことができる。
コンビ打ちは強かったのか?
さて、ここからは気になるコンビ打ちの実態である。
まずは大きくアガリ連荘というルールであるため、コンビ打ちの親番をアガらせるというムーブが強かった。実際にアガらせる方法というのは純粋な差し込みであったり、オヒキが先制リーチを掛けつつも出アガリせずに親番者にツモらせる方法だったりと多様であった。
コンビ打ちのうち1人でも攻めれる手であればコンビ打ちが有利とも取れる形であり、2人ともツイていない牌勢の時だけはオリるが、攻める時はどちらか1人でも行けるなら攻めるという2倍の強さという形が見られた。はっきりいうと安定感は強く、コンビ打ちに対してのリーチはコンビ同士の差し込みによって供託の千点棒を奪われるという計算まで行われた。
コンビ同士で使われたサインや通しの紹介
コンビの親番時にドラにして欲しい牌、素直に行きたいがドラにしても安全な牌の確認、普通に手を進めるための鳴き牌、差し込み牌の有無、リーチ者に対しての壁やション牌の確認などコンビ同士は何かと手牌を相手に教えなくてはならない。もちろん通常の牌名称や役名称などは指摘対象となり、避けるのが基本だ。つまり何かしらコンビ同士でしかわからないサインや通しなどを共有しておかなければならない。
様々な組み合わせのコンビが発生したが、その2人だけの共通の趣味であったりソシャゲであったり様々な数字を連想させる言葉が飛び交った。実際にいくつか例を挙げると、
- マツモト、ヒヨシ、ソノダ(Mリーグ)
- スライムベス、ひとつめピエロ、キラーマシン(ドラクエウォークのこころコスト色)
- あの頃は~♪(發)
- リムル、シュナ、ルミナス(転スラ)
- トヨタのくるま(パッソ) 阪神からロッテに移籍した選手(ロッソ)
- く、苦しい~(サンソーが足りない)(たまにチッソが足りない人もいた)
- ラッパーが集うキャンプに行きたいなぁ(さんピンCAMP)
- 和歌山、淡路島(大阪から見ての方角)
ある程度、解読していた側はコンビ打ちに対して有利だった。コンビ同士の差し込み自体は止められないものの最終的なアタリ牌はバレていることも多く、それを止めた状態でオナテンというのも見られた。ルール上、頭ハネを採用でも良かったかもしれない。(下家への差し込みが楽になるためコンビ有利になった可能性も高いが……)
改善点があるならば



コンビ打ちが人気すぎて、順位点チップを増やすカードの登場が少なかったため全体的にマイナスが大きかった。コンビ打ち自体のカードと順位点チップに関するカードを分けて2枚出せる形でも良かったかもしれない。全体的に順位点チップ量を増やすカードの出番が少なかった。
今回は「列-レツ-」「打-ター-」カードが両面になっているが、こちらを片面にし効果カードを隠すブラインドカードとして場に出して、そのまま2枚公開でコンビ打ちと効果カードを場に残すというシステムでも良かったかもしれない。
もしくは単純に順位点を10:0:-5:-15のように全体-10程度のマイルドにするのも良かったかもしれない。実際に半荘で順位点チップが20枚を超えたことは少なく、バランス的には悪かった可能性がある。想定していたよりもドラ爆方向にならず、コンビ同士の差し込みで局が淡々と進むようなシーンが多かったからだ。

悪鬼流麻雀においてルール無用の「トイトイの構え」を編み出し、数々の大物手を蹴ってきた実績を持つ。トイツ濃度という考えを独自に進化させ、立直者に対しては決して楽をさせない打ち筋を選ぶ。座右の銘は好牌先打・尖張牌。
好きな役は「対々和」好きな雀士は「土田浩翔」



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