ゴールデンタイムラバーの「バベルの階段」という役の考察

悪鬼流コラム

 スキマスイッチの曲である「ゴールデンタイムラバー」が麻雀を題材にした曲というのはよく知られている。鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST第3弾オープニングでアニソンとしても有名なので聞いたことがある人もいるだろう。歌詞の中にふんだんに使われている麻雀用語を探すのも面白い曲だ。

 「コントロールしたってブレんだ」「手放したくないもんはどれ?」「展望はないが」「ロンよりショウコ」などなど、意味を考えれば歌詞のほとんどが麻雀に関する言葉である事がわかる。その中でも私が一番気になったのはサビの最後──

 の部分である。もちろん「あがる」部分は漢字ではなく平仮名で書かれているので「和了がる」の意味が込められているのだろう。そもそも階段には「のぼる」と「あがる」の2種類の動詞が付くことがあるが「あがる」の場合は到達点があるものに使われやすい。バベルという単語はバベルの塔であるのは明確であり、そのバベルの塔は未完成なため通常ならば「のぼる」という単語を使うだろう。

 つまりこの「バベルの階段」はあがるもの、麻雀でいうところの役を意味しているのだ。

歌詞の前後から考える

 バベルの階段をアがる前の段階、サビ部分ではどのように振る舞っているだろうか。まず目に付くのが「斬新なファイティングスタイル」という点である。麻雀のファイティングスタイルというのはどこに現れるかというと面前派だとか副露派以前に捨て牌部分だろう。堅実な牌効率通りに打つ人にとっての河はほとんど似たようなカラーになる、これは普通なスタイルだ。斬新なファイティングスタイルというのはおそらく河がとんでもない切られ方をしていると考えられる。例えば七対子、染め手、チャンタ、国士無双などが挙げられる。

 次に気になるのは「最高のフェアリーテイル 歴史に刻め」の部分だ。フェアリーテイルとは童話や(信じ難い)作り話という意味だ。このことからアがるのが困難な役であることが読み取れる。「歴史に刻め」というのも雀荘にありがちな役満和了の張り出しの意味とも取れる。つまり「最高のフェアリーテイル」と「バベルの階段」は同じ役であり、それは役満ということがわかる。

バベルの塔から考える

 バベルの階段というものは上がるものではなく、バビロニアの神々が地上に降りる時に使うものという説もある。バベルの階段の先にあるのは空中庭園であり、神々が地上と天界の間に立ち寄る場所とされている。人間が上がるとするとそれは神の領域に近づくという意味でもあるだろう。

 さてバベルの塔が初出したのは旧約聖書の創世記11章1-9節である。さてこれだけですでに「1と9と字」しかないことに勘のいいガキは気づいたと思う。そしてバベルという単語はヘブライ語のbalalで「バラバラ」という意味になる。もうほとんど答えは出ているのだが、もう一押し欲しいところだ。

不可解な曲名から考える

 ゴールデンタイムラバー。この曲名の意味を考えたことはあるだろうか。「絶好のゴールデンタイム この手で掴め」と歌詞の中にも1回だけ出てくるこの単語である。ほとんどの者がゴールデンタイム=なんかツイている期間や時間、といった感じで捉えていると思う。

 実際には歌詞に続く「この手で掴め」という点からこれは特定の麻雀牌を指している。そしてゴールデンタイムというのはテレビ業界で19時~22時の間。そう19じなのである。特定の役を狙っているならば必ず欲しい絶好の19字牌。ここまで来ると「バベルの階段」はほぼ確定したと言ってもいいだろう。ちなみにラバーはLoverではなくRubberらしい。ゴム。どゆこと?

「バベルの階段」は「国士無双」

 バベルの階段が判明したところで、国士無双で大逆転を狙っていたりイリュージョンの世界に引きずりこもうとしてるスキマスイッチに好感が湧いた。私もいずれ対局前には「やるしかないんだ」と呟いたり、他家が切った危険牌に「アテンション!危ないぜ!」といって「ドゥユーノウ?」などと言いながらロンするゴールデンタイムラバー雀士になりたいものだ。

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