[感想]成績表を2つに分けたシーズンを終えて

悪鬼流麻雀のシーズン16期である「二重リポート実験」が終わった。悪鬼流麻雀とは麻雀に特殊なルールを付加して新たな楽しみを見出すというスタイルであるが、麻雀という順位を決めるゲームという基本からは逸脱できないため成績を残す必要がある。

麻雀の成績というのは面白いもので、日によってはバカヅキの時もあれば全く1着を取れない日なんてのも思い返せばいくらでも出てくるだろう。悪鬼流では平均して1人60半荘程度の成績で区切りをつけてシーズンの優勝者を決めている。

順位点の方針

ルールを制作する側で課題となるのは「最後まで期待感を持続させられるか」といった点が大きい。世間で流行っている麻雀のルールではトップがウマとオカで+50000点という、25000スタートのワンスリールールが多い。各最終順位が20000点差ずつ離れているというルールだ。手持ちの点数や局収支に対して順位点の比重がかなり大きいし、打ち方もそれに合わせたものがスタンダードになっている。

順位点の差が大きくなればなるほど素点の価値が低くなる。例えば+120/+40/-40/-120みたいな極端な順位点を想定した場合、60000点の大トップとなっても順位点を合わせて+150になり40000点でのトップ+130とそこまで変わらない。これが順位点+12/+4/-4/-12だったならば60000点の大トップは+42、40000点のトップは+22と倍近く変わってくる。

極端な順位点は長期的に素点を稼ぐ楽しみ、つまり親での連荘や手役を作る楽しみを奪っている可能性がある。順位点の差が少なければオーラス1000点で着順を決められる手もダメ押しのリーチを掛けてみたり、鳴き仕掛けが正解といわれる手を面前で進めてみたり、麻雀には自由があることを再認識できる。

ツキの分散

今回のルールでまず思ったのは「ツキの分散」という概念。シーズン中は麻雀での着順の他に対局中は2つの成績表のどちらに記録を残すのか、という権利を奪う合う。もちろん良い成績は自分が勝っている成績表に書きたいし、負けた時は負けている成績表に書くのが理想的だ。

素直に成績を伸ばそうとするならば1着を取り、なおかつ記録する権利も取るという2つのツキが求められる。4着を取っても記録の権利者が自身に有利なプレイヤーならば実質勝ちであるし、自身で権利を取れればどんな状況でも負けはない。

「成績を記録する権利」は序盤はそこまで重視されていなかったが終盤には利害の一致する相手には甘く打つ、4着で終えても構わないので記録する権利を狙うといった本来の麻雀では起きない派手なムーブが起きていた。麻雀のルール自体は変わっていないがプレイフィールは別物だった。

予想できなかった最終戦

α世界線、β世界線と分けた成績表で優勝争いが各成績表で2名ずつになるという接戦が続き、対局の組み合わせによっては味方となるプレイヤー(勝っても負けても自身に都合の良い成績表に書いてくれる)ができていたりルール制作時には考えていなかった要素なども見つかった。

ラストの半荘では総合1着(アッキー)と2着(えちぜん)の成績差が3点という大接戦となり、順位の差(10点)で決まるという求めていた理想の展開になった。総合順位は最終節では100点以上あった点差を連続トップで詰めていったえちぜん氏が優勝となった。

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