ネット麻雀とリアル麻雀の違いを研究していくと、ランダム性という点に行き着く。ネット麻雀における築牌はできる限りランダムになるようにアルゴリズムが組まれているものだ。しかし、リアル麻雀となるとどうだろうか。手積み麻雀なら全牌裏返し、洗牌(シーパイ)することによりランダム性を作り出している。自動卓というものはランダム性を出そうとすると大変時間がかかるため、ある程度の偏りが生まれてしまうのだ。
自動卓における偏りはある
大前提として自動卓における築牌の偏りはある。そもそもトランプでもカードゲームでも完全にランダムにするというのは不可能であり、なるべくランダム性を出すためにシャッフル手段を複数用意したり配り方に変化を付けることで解決している。つまり、積まれた山に偏りがあったとしてもそれをサイコロの目やパッコロ等を使用して開門することでランダム性を付加しているわけだ。
最新の自動卓ではどうなっているのか?
ここでMリーグでも使われている最新機種である「AMOS REXX III」の機能である「シーパイレスNEO」について見てみよう。この卓に搭載されている機能で注目したいのは自動配牌機能、上下整列機能、落とした牌を一時的に溜めるカゴ機能の3つだ。
自動配牌機能は卓の中で山を積むように配牌部分も用意してしまえば素早くゲームをできるという便利機能である。内部的に山よりも先に配牌部分の牌がピックアップされていくようだ。
上下整列機能は牌の内部の磁石をズラすことによって上下を判別しており、揃っていない牌はピックアップ時に一度排出される。これにより磁石によってピックアップされた牌が2分の1で弾かれるという結果になり、よりランダム性が出るということだ。この機能は配牌を積む場合のみ使われる機能ということで山積の際には通常通り積まれる。
最後に落とした牌を一時的に溜めるカゴ機能、これが面白く卓に落とされた牌から50枚ほどを中央に溜めることで先にピックアップされないようになっている。自動卓の内部では磁石に近い牌ほど先に山に積まれる(または配牌に積まれる)ようになっているので、この機能によりカゴ内にキープされた牌は最初に積まれ辛くなっている。
このような機能をもって「攪拌力」を上げつつもゲーム進行を邪魔しないように素早く牌をセットしているわけだ。
自動卓にはどういった偏りがあるのか
最新機種ではない自動卓には「シーパイレスNEO」なる機能は付いていない。つまり、上に書かれた機能から逆算することである程度どういった偏りが出るものなのかを推測することができる。まずカゴ機能が無い自動卓の場合「雀卓に落とした牌から積まれていく」ことは避けられないだろう。また上下整列機能が無いならばそのまま素直に積まれていく。2分の1で再抽選は行われない。
基本的な山積みの方式は2種類ある。一つめは牌を1列分(17牌)先に積み、そこからさらに1列分を積む方式。二つめは牌を上下2牌ずつ積んでいき17トンにする方式だ。アモススリムシリーズや悪鬼流でも使っている中華系の自動卓などは後者の上下2牌ずつ積むタイプだ。
雀卓に落とした牌から積まれるという点をもう一度深く考えてみよう。局が終わった際にまず雀卓に落とす牌とは何か。それは「捨て牌部分」である。特殊な打ち方をしていない限りこれは「字牌、19牌」などが先に落とされる可能性が高い。では後で落とされる牌とはなんだろう、それはある程度揃っている手牌や王牌など使われていない牌山である。
「先に落とした牌が先に積まれる」から「捨て牌部分が最初に積まれる」と言い換えてみるとどうだろう。自動卓では自分から見て左側の牌から積まれていく。まずは山の左端2枚をめくって確かめてみよう、字牌や19牌が存在していないだろうか。
本題の前に、偏った山の考え方

山の左側にクソ牌が積まれるとした場合、反対に右側に良い牌が積まれているのかというとそうではない。山の左側6トン程度は捨て牌が色濃く反映される結果にはなるが、右側は局終了タイミングや副露牌、王牌などの残された山部分なども絡んできたりそもそも34牌先に積まれている部分の関係などから有効牌が積まれているとは限らない。このことから右寄りの中央部分に良い牌が積まれているという考え方になる。
本題:サイコロの目で局展開が決まる
2つのサイコロで出る目は11通り、このうち7が一番出やすく16.67%であり6回に1回は「対7」が出る。そして2や12というのはかなり出にくい目で、ともに2.78%だ。
展開の考え方としてはまず配牌で左端の牌を取る可能性のある席は守備寄り、真ん中の牌を取る席は好配牌からの先制リーチなどを考えたい。また王牌となる部分を考慮して流局の可能性も考える。
右2

東家:配牌全般が良く、十分攻めることのできる展開になる。
南家:配牌は悪くない、和了を目指せる
西家:配牌はちょっと厳しい。ドラ表示牌がクソ牌なのを利用したい。
北家:クソ牌部分を取ることになるため配牌はきつい、オリ気味に。
対3

東家:配牌全般が良く、王牌にクソ牌が集まっているため流局は無さそう
南家:配牌は悪くないが、一番良いわけでもない。
西家:配牌はかなり厳しいだろう、守備ターンという認識で。
北家:配牌はかなりイイ部分を取れるため、十分和了を目指せる。
左4

東家:2や3よりかは配牌は悪くなっているが親なので和了を目指そう。
南家:配牌はふつう、速度で負ける可能性は高い。
西家:配牌は他と比べると厳しい。
北家:配牌はかなりイイ部分を取れるため、十分和了を目指せる。
自5

東家:配牌はそこまで良くはない。五分五分といった所。
南家:配牌が悪く、守備ターンといった感じ。
西家:この展開の中では一番配牌が良いため、先制リーチチャンス。
北家:悪くない配牌で十分攻めることができる。
右6

東家:配牌はふつう、親だが押しすぎないようにしたい。
南家:配牌は悪い、守備寄りの打牌が良いだろう。
西家:この展開の中では一番配牌が良いため、先制リーチチャンス。
北家:そこまで良い配牌ではないが、相対的に見れば攻めるチャンス。
対7

東家:配牌は悪い守備ターン、親で一番出やすい7がこれとは……
南家:配牌は一番良い、先制リーチのチャンス。ツモ山も良いため早い展開に。
西家:初めの4枚が良ければ十分攻めれる形、攻撃ターン。
北家:中途半端な配牌で攻めきれない展開、様子見。
左8

東家:配牌は悪い、またツモ山が良いので半ヅキのようになりやすい。
南家:この展開の中では一番配牌が良い、ツモ山も続くので先制リーチチャンス。
西家:一歩足りない配牌になりそう、相対的には2番手だが弱い。
北家:端に近い牌を2回も取るためキツイ展開に、守備を意識した打ち方で。
自9

東家:最後の1牌以外は配牌は良い、親の連荘に期待できる。
南家:親よりも左側になるため配牌勝負では親のほうに分がある。しかし攻めれる手。
西家:左端を取っていないとは言え配牌はキツめ。守備のほうが良い。
北家:親の配牌と比べると圧倒的に弱い。点数効率を考えても守備が吉。
右10

東家:理想的な配牌、またツモ山も強い部分が続くので速攻連荘チャンス。
南家:2番手の形だが、そこまで悪い配牌にはならない。攻めれる手にはなる。
西家:左端に近い牌を2回取ることになる、完全に守備ターン。
北家:一番左端を2回も取る配牌、逆に国士無双などの大物手狙いができるパターン。
対11

東家:配牌は辛うじて1番手と言えるレベルで微妙な展開、流局もありうる。
南家:左端に近い牌を取るため弱い、3番手の守備ターン。
西家:かなりキツイ配牌のため完全な守備ターンが予想される。
北家:最後に一番左端を取ってしまうのが痛いが、それ以外は戦える配牌。先制リーチも可能。
左12

東家:配牌はそこそこの2番手、北家が強い展開なので無理は禁物。
南家:配牌は弱い、かつ北家が強い展開なので完全に守備ターン。
西家:一番左端を2回取れる形、王牌の残り方も良いため国士無双を狙うなら今だ。
北家:かなりの良配牌、またツモ山も強く速攻で和了を決めることも可能。
親番は9や10を出したい結果に
一番出やすい「親番の対7」は結構厳しいという結果に、また「右10の北家」に国士無双チャンスありと面白い部分も見える。また全体的に遅い展開になりそうな「対11」の時には遅れていると感じても攻めるほうが良いかもしれない。
*注:この結果はあくまで2局前の捨て牌(自動卓によって積まれる牌)が牌効率に沿った捨て方をされている場合に発生するものであり、なおかつ自動卓が「先に卓に落とされた牌から積まれる」という構造である場合に限ります。

悪鬼流麻雀においてルール無用の「トイトイの構え」を編み出し、数々の大物手を蹴ってきた実績を持つ。トイツ濃度という考えを独自に進化させ、立直者に対しては決して楽をさせない打ち筋を選ぶ。座右の銘は好牌先打・尖張牌。
好きな役は「対々和」好きな雀士は「土田浩翔」



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